日本出版学会賞 受賞記念講演会(彭永成 氏)のご案内(2024年10月30日開催)

「「プラットフォーム型雑誌」『ゼクシィ』の再検討
 情報誌研究の可能性に着目して」
 報 告: 彭永成(桃山学院大学)

 第45回(2023年度) 日本出版学会賞 奨励賞受賞
 『ゼクシィ』のメディア史
  ――花嫁たちのプラットフォーム』(創元社刊)

 
日 時: 2024年10月30日(水) 19時00分~20時30分(予定)
場 所: オンライン開催(Zoom)
参加費: 無料
定 員: 100名
申込先: https://forms.gle/HdeVrrLwwkvswXBf7
(Googleフォームにて受け付けます。上記URLをクリックしご登録お願いします。)

申込締切:開催3日前(2024年10月27日)まで
※定員を超えた場合は、先着順とさせていただきます。
※参加者には開催前日までに、Zoomの招待URLをお送りします。

主 催:日本出版学会 雑誌研究部会・出版史研究部会 共催
 
【開催概要】
 彭永成著『『ゼクシィ』のメディア史――花嫁たちのプラットフォーム』(創元社)が、第45回日本出版学会賞 奨励賞を受賞した。本書はリクルートの結婚情報誌『ゼクシィ』を題材に、中国における展開やWEBメディアも分析対象に加え、幅広い雑誌にまつわる現象を考察している。受賞記念講演会として、彭会員による報告を中心とした会を、雑誌研究部会と出版史研究部会の共催で開催したい。
 『『ゼクシィ』のメディア史――花嫁たちのプラットフォーム』は、雑誌の不況及び結婚件数の減少などの逆境に直面しながらも、今日まで紙媒体として生き残った『ゼクシィ』の秘訣を、花嫁が主導者である結婚の理想像の構築と「プラットフォーム型雑誌」という情報化社会に生きる紙媒体の理想型の提示であると論じた。一方、同じくリクルート社発行の女性情報誌はいつくかが存在するものの、2010年代前後に廃刊を迎え、ネットメディアに移行したのはほとんどであった。なぜ『ゼクシィ』の成功は複製できなかったのか。「プラットフォーム型雑誌」の成立にはどのような条件が必須とされるのか。
 本講演は『ゼクシィ』のメディア史を再整理することによって、「プラットフォーム型雑誌」という概念の精緻化を目指したい。「技術決定論」を超えつつ、女性のライフコース事情の歴史を踏まえた上で、情報化社会における紙媒体とネットメディアの関係性を捉え直すことができる情報誌研究の可能性を提起する。