「キュレーションサービスにおける編集のあり方」
日 時: 2017年2月20日(月) 18時00分~19時00分
報 告: 宮下義樹 (洗足学園音楽大学講師)
討論者: 小向太郎 (日本大学危機管理学部教授)
場 所: 日本大学危機管理学部 本館1203教室
東京都世田谷区下馬3-34-1
交 通: 東急田園都市線・世田谷線 三軒茶屋駅 徒歩10分
http://www.nihon-u.ac.jp/risk_management/information/access.html
会 費: 無 料
定 員: 40名(満席になり次第締め切ります。やむなくお断りすることもあります)
申込み・問合先: 瀧川修吾(takigawa.shugo@nihon-u.ac.jp)
※ 準備の都合上、「メール」でお申込いただければ幸いです。
主 催: 出版法制研究部会(部会長:樋口清一/副部会長:瀧川修吾)
概 要:
近年、キュレーションサービスやキュレーションメディアといった言葉が話題になっている。博物館のキュレーターが展示品を収集し、わかりやすいように分類して展示を行う行為になぞらえ、情報を収集してひとつのポータルサイトとする、いわゆるまとめサイトのようなメディアのことを指し示す。みずからコンテンツを創り出すのではなく、存在するコンテンツを利用するキュレーションメディアは、瞬時に多種多様な情報にアクセスできるインターネットと相性がよく、様々な情報やサービスが提供され、多くのSNSユーザーがこれを利用している。
このキュレーションメディアは、情報の収集や採用、記事化という取捨選択をしている点において、まさしく「編集」を行っているといってよい。利用者の多くも、ここからアクセスできる情報は、それ相応の「編集」を経た信頼できるものと認識しているのではなかろうか。しかし、キュレーションサービスはその実態において、いわゆる昔ながらの「出版編集」とは大きく異なっている面がある。例えば、キュレーションサービスでは、コンテンツの中身をすべて精査せず、投稿された情報をそのまま掲載する場合がある。それどころか、掲載の決定権がサイト側でなくコンテンツ投稿者側に存在するようにみえる場合すらある。
本報告では、キュレーションサービスと従来の出版における「編集」のどこに違いがあり、どのような場面でいかなる問題が発生するのかについて分析をしたい。そして、これまで出版における「編集」が培ってきたノウハウが、キュレーションサービスの世界でどう活かせるのかについて探っていくことにする。