『シェイクスピア時代の読者と観客』
山田昭廣 著
A5判,344ページ
定価5,800円+税
ISBN 978-4-8158-0748-1
2013年11月発行
名古屋大学出版会 刊
出版と演劇を軸に,激動の約200年間の読者・作家・出版者・観客の相乗作用を分析した壮大な考察。徴税,徴兵,説教などの古文書に基づいて推定した人口・観客数・観劇率を世界初公開し,興行の隆盛を実証。その隆盛と識字率との相関に着目し,散文文学と新興戯曲の相克を跡付け,戯曲本の読者層誕生の実態を例証し,印刷者の陰の貢献を指摘。
『紙の本は,滅びない』
福嶋 聡 著
新書判,262ページ
定価780円+税
ISBN 978-4-591-13742-0
2014年1月発行
ポプラ社 刊
2010年,Kindle(2007年発表)に続きiPadが発売されたこの年は「電子書籍元年」と「改元」され,これからは電子書籍の時代だ,もう書店へ行く必要も無くなると語られた。そんな風潮に抗い反撃の狼煙を上げるべく,足かけ5年,著者は書店現場から発信を続けた。本書はその悪戦苦闘のドキュメントだが,もちろんゴールではなく,スタートラインだと思っている。
『書物學 第1巻 書物学こと始め』
編集部 編
(植田康夫会員が執筆)
B5判,96ページ
定価1,500円+税
ISBN 978-4-585-20701-6
2014年3月発行
勉誠出版 刊
勉誠出版から『書物學』という雑誌が創刊され,第1巻から「ベストセラーと雑誌の出版史」を連載することになった。第1回は,序論として,ベストセラーという言葉の由来や雑誌という言葉について書いたが,この連載では時系列にとらわれることなく,自在にベストセラーと雑誌の歩みをたどるつもりで,第2回は小学館アーカイヴス『日本国憲法』をとりあげる。
(植田康夫)
『デジタル環境下における出版ビジネスと図書館――ドキュメント「立命館大学文学部湯浅ゼミ」』
湯浅俊彦 編著
A5判,256ページ
定価2,400円+税
ISBN 978-4-902251-78-4
2014年4月発行
出版メディアパル 刊
本書は立命館大学におけるテーマリサーチ型ゼミナール「デジタル環境下における出版ビジネスと図書館」(湯浅ゼミ)における1年間の実践の概要を示し,大学における電子資料を活用した能動的学修,学部と図書館が連携して行った電子書籍セミナーや電子学術書共同利用実証実験の成果を紹介するものである。小学館,国立国会図書館などへのゼミ調査旅行の様子も収録。