『韓国の暮らしと文化を知るための70章』
舘野 皙 編著
四六判,392ページ
定価2,100円(2,000円+税)
ISBN 978-4-7503-3738-8
2012年12月発行
明石書店 刊
私たちの日常生活に“韓国”が入り込んで久しい。連日,放映される韓流ドラマ,食卓のキムチ・マッコリ,韓国語学習者の広がり,韓国人と顔を合わせる機会の拡大……。こうして韓国に興味を感じるようになった人々に,もう一歩,理解を深める手がかりを提供したい,との思いから企画。執筆者は日韓52名。出版学会の会員数名を含む。実体験を生かし自由に書いてもらった。本書のクオリティーを評価したのだろう。東京大田区立図書館は12冊も購入してくれた。
『近世出版の板木研究』
金子貴昭 著
A5判,318ページ
定価7,875円(7,500円+税)
ISBN 978-4-8318-6223-5
2013年2月発行
法藏館 刊
近世出版において,印刷の道具でもあり,版権そのものでもあった板木は,資料としての扱いづらさから,出版研究において,ほとんど顧みられることはなかった。本書は板木に主眼を置く初めての研究書であり,板木の基本構造・機能・役割を明らかにしつつ,板木による書誌学「板木書誌学」を提唱した。また,それらを踏まえた出版研究の実践を行った。
『昭和の出版が歩んだ道――激動の昭和へTime TRaVEL』
能勢仁・八木壮一 共著
A5判,180ページ
定価1,890円(1,800円+税)
ISBN 978-4-902251-26-5
2013年11月発行
出版メディアパル 刊
昭和は戦時体制20年,戦後混乱,安定,発展44年間の歴史でした。この64年間の出版の歴史をまとめたものが本書です。昭和の幕開けは円本でしたが,間もなく軍の弾圧の出版状況になります。戦後日配解散,新取次誕生,再販成立,高度成長,書店スト等民主化の中で発展しました。バーゲンブック流通史は貴重な出版史の一面を飾っています。
『出版流通メディア資料集成(二) 戦時日本出版配給機関誌編』
原本発行:日本出版配給株式会社 → 日本出版配給統制株式会社
A5判・上製函,総約4,500頁
価格:全12巻揃予価264,000円(各巻22,000円)配本毎分売可
2013年5月~2014年5月発行(計4回配本)
柴野京子 編・解題/牧義之 解題
金沢文圃閣 刊
日配の機関誌というマイナーな資料の復刻を,金沢文圃閣の田川さんが申し出て下さった。改めて全冊に目を通してみると,物資の不足から書物が物理的に流通しなくなる戦時と,デジタル化によってすべての書物の流通が可能となりつつある現在との,思わぬ共通性を見出すことになった。会員である牧義之さんのご論考もぜひご一読いただきたい。(柴野京子)