本書は、日本出版学会関西部会が編者となって、出版史研究の方法論を解説した入門書。出版メディアの歴史だけでなく、国文学、社会学、歴史学などの各分野で、雑誌・書物・新聞などの出版メディアを利用した基礎的な研究方法から分析方法までを紹介している。デジタル時代にふさわしく、紙媒体とデータベース、インターネットをハイブリットに活用したアプローチを伝える。
書誌情報
著者:日本出版学会関西部会 編
判型:A5判
頁数:136
定価:本体価格1500円+税
ISBN:978-4-902251-36-4
出版年:2019
目次
第1章 戦前の週刊誌と連載小説(中村健)
雑誌にアプローチするための6つのポイント
小説・記事の書誌事項を調べる
分析の手法/研究手法の展開
第2章 「アイドル」をめぐる雑誌分析の実践と展望(田島悠来)
なぜ「アイドルと出版」なのか
雑誌を研究する際の準備
雑誌を分析する手法とその実践例
これからの展望
第3章 ライトノベルへのアプローチ(山中智省)
ライトノベルの市場と読者層
ライトノベル出版史の捉え方
出版物としての特徴は何か?
出版史研究の強みとは何か?
第4章 出版研究における「読者」(中川裕美)
「読者」にアプローチする方法
作家を取り巻く「環境」を考える
SNS全盛時代における「読者論」
出版研究者が取り組むべき課題とは何か?
第5章 書物を誌す(磯部敦)
その書物をどう説明しますか?
そのミスを見逃していませんか?
その奥付は信頼できますか?
その書物をどのように誌しますか?
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