日本出版学会賞 受賞記念講演会(2)「『プレスの自由』の歴史的諸相」のご案内(2022年11月17日開催)

日本出版学会では、出版の調査・研究に関するすぐれた著作に対して、学会賞を授与しています。このたび、下記のとおり受賞記念講演会を開催いたします。

「『プレスの自由』の歴史的諸相
 ――近代ドイツの出版法制と政治参加の観点から」

 講 師:的場かおり氏
     (大阪大学高等共創研究院(兼)大学院法学研究科)
 第43回(2021年度) 日本出版学会賞 奨励賞受賞
 『プレスの自由と検閲・政治・ジェンダー
  ――近代ドイツ・ザクセンにおける出版法制の展開』
 (大阪大学出版会刊)

 
日 時: 2022年11月17日(木)19時00分~
場 所: オンライン開催(Zoom)
会 費: 無料
定 員: 100名
 主催: 日本出版学会 出版法制研究部会・出版史研究部会 共催

申込先:https://forms.gle/tidQsEB9PqPtQoYD9
    (Google Formにて受け付けます。上記URLをクリックしご登録お願いします。)

申込み締切:開催2日前(2022年11月15日(火))まで
※ 参加者には開催前日までに、Zoomの招待URLをお送りします。
なお、指定の定員を超えた場合は、先着順とさせていただきます。
 
【開催概要】
 「プレスの自由Pressefreiheit」。日本の憲法には見られないが、ドイツでは19世紀以降、各種の憲法に明記されてきた自由権の一つである。
 本報告では、「プレスの自由」の生成・展開を概観する。なかでも、中世以来書籍出版業の中心であったザクセンに焦点を当て、「プレスの自由」をめぐる攻防ならびにこの自由の多層性を明らかにする。
 「プレスの自由」は、人々の政治参加と密接な関係にある。なぜなら、政治参加権を行使する前提として、政治的な事柄にアクセスし、自らの政治的意見・信条を形成したり、他人と意見交換を行ったりすることが可能でなければならないからである。政治参加を求める声が強まる19世紀における、「プレスの自由」と政治参加との関係を解明する。ここでは、特に「ジェンダー」や「未成熟/後見」といった概念がどのように作用したのかに着目したい。