出版の近未来――出版産業の現状と課題  下村昭夫 (2008年9月19日)

 関西部会   発表要旨 (2008年9月19日)

出版の近未来――産業分析グラフで考える出版産業の現状と課題
下村昭夫

 2008年度第3回関西部会は,9月19日(金)6時半~8時半まで,関西学院大学大阪梅田キャンパス1401号室にて,下村昭夫会員(出版メディアパル編集長)を東京からお招きして『出版の近未来=産業分析グラフで考える出版産業の現状と課題』を開催しました。参加人数は,わずか4名であったが,30種類もの産業統計で語られた「出版産業の状況」は,いまだ,出口の見出せない出版不況の中で,改めて産業のあり方を考える学習の場となった。
 下村氏から提供されたグラフは,「出版物の推定販売金額の推移/書籍の推定販売部数の推移/新刊点数と金額返品率の推移/出版産業の成長とGDPの推移/雑誌の推定販売金額と金額返品率/雑誌の入り広告と書籍の出し広告/日本の出版社4300社の分析/日本の出版社上位10社の分析/日本の出版流通と取次の機能/さまざまな出版流通とWeb書店/日本の書店の売上実績/書店上位ランキングと利益分析/書店のジャンル別売上分析/図書館と書店の共存共生の時代/本の定価と消費税/本の定価のメカニズム,アメリカの出版事情」などと多岐多様にわたり,業界紙の『文化通信』や『新文化』のトピックスあるいは『出版年鑑』(出版ニュース社),『出版指標年報』(出版科学研究所)などに基づくもので,それらのデータを丹念に追い,出版・取次・書店の産業データの経年変化を分析したものであった。
(文責:関西部会)