「アクセシブルな電子書籍のために:標準化に出来ることと出来ないこと」
講 師:村田真
(慶應義塾大学政策・メディア研究科特任教授/日本電子出版協会技術主任)
日 時:2019年2月27日(水) 13:30~15:30 (開場13:00)
会 場:株式会社図書館流通センター本社 b1ホール
〒112-8632 東京都文京区大塚3-1-1
https://www.trc.co.jp/company/location.html
交 通:茗荷谷駅 東京メトロ丸ノ内線 徒歩1分
主 催:日本出版学会 出版アクセシビリティ研究部会/出版デジタル研究部会
共 催:日本電子出版協会
慶應義塾大学SFC研究所 アドバンスド・パブリッシング・ラボ
株式会社図書館流通センター
参加費:無料
定 員:100名 (満席になり次第締め切ります)
申込み:日本出版学会 事務局
info@shuppan.jp TEL 03-3313-7347 FAX 03-3313-7348
メールで、件名を「出版アクセシビリティ研究部会参加希望」としてお申し込みください。
満席の場合に限り、連絡いたします。
*なお、セキュリティの都合上、建物に入構する際、事前申し込みリストに応じて、係が確認させていただきます。必ず事前にお申込みください。
当日、事前申込みなく来場された場合、満席でない限り承りますが、お待ちいただく可能性があります。
【開催概要】
電子書籍が紙の書籍よりアクセシブルになりうることは論を待たないが、現状は十分にアクセシブルとは言えない。音声読み上げにおける誤読をなくすことだけが一時注目されていたが、アクセシビリティは決してそれだけではない。たとえ音声読み上げに話を限定しても様々の問題がある。大きなものだけでも、1)文字がすべて画像になっていて読み上げ不可能な書籍、2)読み上げ可能かを知らないまま購入することを余儀なくされる利用者、3)読み上げに対応していない電子書籍リーダ、4)DRMによる読み上げの阻害(非対応リーダへの囲い込み)、5)ナビゲーション機能の不足などがある。ISO/IEC JTC1/SC34のプロジェクトのうちEPUB Accessibilityは2)を、LCP(Licensed Content Protection)は4)を改善できる可能性がある。しかし、標準化によって1), 3), 5)を改善できる可能性は低い。また、いずれの問題についても、電子書籍を作成する側だけではなく、電子書店や電子書籍リーダを提供する側の努力が必要になる。