第17回 国際出版研究フォーラム《実施概要》

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第17回 国際出版研究フォーラム 実施概要


樋口清一
(国際交流委員長)


 第17回の国際出版研究フォーラムが,2016年10月30日(日)に中国・山東省青島で開催された。同フォーラムは,日本出版学会,韓国出版学会,中国編輯学会により,二年毎に各国の持ち回りで開催されており,今回は中国編輯学会の主催,青島出版集団の協賛によって開催された。
 今回,主催の中国側から示されたテーマは,「デジタル時代を背景にした編集者の育成」であり,その下に9つのサブテーマが示され,日本からはそのうちの6テーマにつき,以下の通りの発表が行われた。
 開会式は30日午前8時半から開催され,中国編輯学会・振省会長の歓迎挨拶,日本,韓国の両学会長の挨拶に続き,青島出版集団,山東出版集団,山東省新聞出版広電局,国会新聞出版広電総局の代表者が歓迎の辞を述べ,最後に恒例の記念品交換を行った。
 日本出版学会からは,植村八潮会長,6名の発表者に加え,事前準備段階から中国側との連絡・調整に尽力された王萍会員の計8名が参加した。
 日本からの発表者とそれぞれのテーマは次のとおりである。

 清水一彦(江戸川大学教授)「出版業発展の趨勢と編集人材の需要――供給者側からの現状と課題」
 柴野京子(上智大学助教授)「デジタルネイティブと出版・メディア教育」
 富川淳子(跡見学園女子大学教授)「編集者の育成環境について――跡見学園女子大学を例に大学の出版教育における冊子制作授業のあり方を考察する」
 堀鉄彦(ホリプランニング代表)「“ネットファースト型”の出版企画についての事例報告」
 山田健太(専修大学教授)「編集者に関するリテラシーの養成について」
 樋口清一(日本書籍出版協会事務局長)「著作権法における出版者の地位と出版契約」

 韓国出版学会からは,尹世珉会長ほか発表者7名,中国編輯学会から振省会長ほか6名の発表者が参加し,さらに中国側から約100名がフォーラムを聴講した。
 フォーラムの前日には,青島出版集団の本社を訪問し,中国国内外の美術品や同集団の発行した豪華本等が陳列された豪華な展示室等を見学し,その後,市内の海林飯店での歓迎晩餐会に臨み,山東料理と本場の青島酒(ビール)を堪能した。
 その後11月1日,2日には中国側のアレンジで,道教の聖地である労山,青島ビール博物館,ドイツ租界時代の歴史的建造物が立ち並ぶ青島旧市街地等の見学を行った。